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オチンチン「割礼」賛否めぐり米国で議論沸騰

サラ・ホイートさんは夫と相談した結果、息子に割礼手術を施すことを決断。マ
イケルちゃん(右)は11月、手術を受けるという 【ウィルミントン(デラウェ
ア州)=USA TODAY(クリスティーン・ファッチョーロ)】“割礼大国
”の米国では1980年以降、手術を受ける男児が減少。しかし、近年、「性感
染症などの予防に有効」とメリットを強調する研究が発表され、割礼の是非を問
う議論が白熱している。

 米国立病院によると、30年前、米国で割礼の手術を受けた新生児は90%に
達していたが、99年には約60%まで減少。ちなみに、世界では15%の男性
が割礼をしているという。

 米小児科学会は「割礼は健康上、有益である可能性もあるが、必ずしも必要で
はない」と中立の立場をとっている。このため、16州ではメディケイド(低所
得者と身体障害者向けの医療扶助制度)の対象から、割礼の手術を除いている。

 しかし、今年2月、米国立衛生研究所が医学雑誌『ランセット』に「アフリカ
に住む7500人の男性を調べた結果、割礼が異性間の性交渉によるエイズウイ
ルス(HIV)の感染率を約60%低くすることが分かった」と発表。また、割
礼をした男性は性感染症のリスクが半分になるという研究も『小児科学』に掲載
されている。

 一方、割礼反対派は「痛みが強く、心理的、性的トラウマになる」と主張。
マーク・D・レイス医師は「両親といえども、子供のためにならない手術を受け
させる権利はない」と話す。

 ペンシルベニア州ジェンナーズビルに住むアルテムス夫妻は(27)数カ月間、
さまざまな意見を検討した結果、息子に割礼手術を受けさせた。妻のサラさん
(27)は「息子には父親と同じ姿であってほしかった」と動機を語っている。


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