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食欲制御のタンパク質解明 ガン治療などに応用も

 オーストラリアのセント・ビンセンツ病院などのチームは7日までに、進行し
たがん患者の食欲低下の原因となっているタンパク質を特定し、それへの抗体を
与えることで食欲を回復させる動物実験に成功したと発表した。研究は米医学誌
ネイチャーメディシンにこのほど発表された。

 チームはマウスに対する実験で、進行したがん患者の血液中に高い値でみられ
るMIC-1と呼ばれるタンパク質が脳で食欲を低下させる働きをしていること
を突き止めた。

 このタンパク質に対する抗体をマウスに与えたところ、食欲が戻り体重減少が
止まった。近い将来、患者が化学療法などの治療に耐える体力を回復するのに使
える可能性があるとしている。

 一方、肥満のマウスにこのタンパク質を与えたところ、食欲が抑えられ、体重
も減少した。この手法で肥満患者の食欲を抑え、減量する治療も可能だとしてい
る。

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